マスクフィットテストについて


 いきさつ

 

金属アーク溶接等作業中に発生する「溶接ヒューム」について、労働者に神経障害等の健康障害を及ぼすおそれがあることが明らかになったことから、「金属アーク溶接等作業を継続して行う屋内作業場」の労働者は、呼吸用保護具を適切に装着できていることを確認するフィットテストを1年以内に1回実施することが義務化されました。(令和541日より)
 また、(1)作業環境測定の結果が第3管理区分となり、改善措置を実施しても第3管理区分のままの事業場、(2)リスクアセスメントに基づくリスク低減措置として呼吸用保護具を労働者に使用させる事業場、以上の2つの事業場においても労働者に呼吸用保護具を適切に装着できていることを確認するフィットテストを1年以内に1回実施することが義務化されました。(令和641日より)


 フィットテストについて

 

呼吸用保護具と顔に隙間なく密着しているかどうかを確認する試験です。性能が高い呼吸用保護具でも、顔にフィットしていなければ本来の性能が発揮されません。その為、計測装置を用いたフィットテストにて呼吸用保護具と顔の密着具合を確認します。
 また、試験は日本産業規格(JIST81502021による方法、またはこれと同等の方法により実施し、被験者に呼吸用保護具を装着させ、計測装置を用いて複数の指定動作を行わせ、呼吸用保護具の密着性を総合的に確認します。

試験にかかる所要時間は1名あたり約310分程度です。

 

  弊社では短縮定量的フィットテスト対応機器を用いているため、1名あたり約3分程度で試験を行え、短時間で実施でき、なお且つ被験者の負担も少ないです。


フィットテストの実施頻度

 

 実施頻度は「1年以内に1回」とされております。ただし、以下の場合にはフィットテストを実施しなければなりません。

1)面体(サイズ、形状、型式、材質又は製造業者)を変更する場合

 

2)着用者の大幅な体重の増減など変化があった場合(実施頻度に関わらず随時)


 フィットテストの評価

 

『フィットファクタ(FF)』という数値が用いられます。
フィットファクタは、計測装置によって測定された「呼吸用保護具の外側の粉じん濃度」と「呼吸用保護具の内側の粉じん濃度」により算出し、フィットファクタが大きいほど、マスクがしっかりと顔に密着しており、呼吸用保護具内への粉じんの漏れ込みが少な
いことを表しています。

フィットテストの合否判定の基準には、「要求フィットファクタ」という基準値が用いられます。この要求フィットファクタに対して、フィットテストで計測した「総合的なフィットファクタ」が上回っていれば合格となります。

 

 弊社では、専門的な講習を受けた者やフィットテストに関する知識を備える者が試験に対応し、その者が必要に応じて事業場へ訪問し、試験を実施しております。

また、「空気中の溶接ヒューム濃度の測定」も実施しております。

 

 

詳しくは、当社 営業担当(田村) 又は 検査担当(吉田)(0249591771)まで、お気軽にお問い合わせください。